おたふくかぜってなに?
おたふくかぜとは、ウイルスによる感染症で、主に耳からほほの下にある耳下腺(じかせん)という組織が、おたふくのように腫れて、痛みが出ます。
緊急度は?
普通
かかりやすい月齢/年齢は?
小児全般
かかりやすい季節は?
特にありません。
病気の特徴
主な症状としては、耳の下が腫れて痛みが出ます。多くは左右両側が腫れますが、時には片方だけ腫れる場合があります。
ウイルスに感染して症状が出るまでには2~3週間かかります。また、ウイルスに感染しても、症状が出ない子供も多いようです。
合併症として、髄膜炎(ずいまくえん)・脳炎(のうえん)、難聴(なんちょう)、精巣炎(せいそうえん)・精巣上体炎(せいそうじょうたいえん)、卵巣炎(らんそうえん)、膵炎(すいえん)が出ることがあります。
原因・予防法・治療法
パラミクソウイルス科に属するムンプスウイルスの感染によって起こる病気です。
予防接種(ムンプスワクチンの接種)があります。かかっていない生後12か月以降の子が対象です。任意接種(保護者の判断)のため自己負担になりますが、自治体によっては公費負担があります。
ウイルスに対する治療薬はありませんが、痛みなどの症状に応じた治療を行う場合があります。
おたふくかぜの症状が出たら日中にお医者さんに診てもらいましょう。頭痛や嘔吐(おうと)、腹痛といった合併症の症状があるようなら、すぐにお医者さんに診てもらってください。
家で安静にし、頬を冷やすなどしてください。また、痛みがひどい場合は、食事をやわらかくするなどの配慮が必要です。
合併症にも注意が必要ですので、子供の様子をよく観察してください。
熱がなく、さらにその他の症状(頭痛、腹痛その他)もなければ入浴してもかまいません。
外出は十分休養をとってからにしましょう
学校保健安全法及び保育所における感染症対策ガイドラインにより、耳下腺・顎下腺・舌下熱の腫脹が現れてから5日以上経過し、かつ全身状態が良好になるまでは出席停止となります。登園・登校時に、治癒証明書等の提出が必要になる場合が多いので、保育園や学校等に確認し、かかりつけ医に相談しましょう。
注意事項
精巣(せいそう)や卵巣(らんそう)などの内分泌腺(ないぶんぴつせん)や中枢神経系(ちゅうすうしんけいけい)に感染し、合併症を起こすことがあります。