トイレットトレーニング開く
トイレットトレーニングは、初めての本格的な「しつけ」です。尿意(にょうい)をもよおしたらトイレに行き、用を足してから手を洗う…。たったこれだけの作業ですし、大人にすれば意識しなくても片づけられる簡単なことですが、初めてチャレンジする子供にとっては大変なことなのです。
トイレで用を足すまでの仕組み開く
子供は、はじめから1人でトイレに行けるわけではありません。まず、「尿がたまった」という感覚を覚え、トイレに行くまでの時間我慢しなくてはなりません。それまでは膀胱(ぼうこう)におしっこがたまれば反射的に出していただけですから、大きな違いがあります。
次に、パンツをおろしてトイレで用を足し、必要なら紙で拭きますが、これも至難のわざです。トイレやおまるに座って用を足すことのタイミングがなかなかつかめませんし、座ること自体を嫌がる子も少なくありません。慣れるまでは大人の手助けが必要ですが、言葉を聞いて覚えるのではなく、子供が自ら体験して身につけなくてはなりません。
トイレットトレーニングの実際開く
一般的には、2歳前後にトレーニングを開始し、トイレやおまるに座らせることから始めます。まず、おむつを替えるタイミングなのに、おしっこが出ていない時を見計らって座らせてみましょう。たまたま用を足せれば大げさにでもほめますが、出ないようなら適当に切り上げます。あまり長時間座らせるのは、トイレを嫌がる原因にもなりかねないので、無理強いは禁物です。
中には、「おしっこが流れる感覚を覚えさせる」と、おむつをやめてパンツに切り替える方もありますが、あちこちにたれ流しにされて、親が雑巾を持って拭いて回ることになりがちです。イライラして子供にあたってしまいそう、という方にはおすすめできません。
また、一度トレーニングを始めてみても、失敗が多いようならしばらく間をあけてから再チャレンジするのも一つの方法です。成功したり失敗したりをくり返しながら、だんだん自分で用を足せるようになるものです。
トイレットトレーニングの注意点開く
残念ながら、「こうすれば絶対に失敗しない」という方法はありません。いろいろな方法を試してみて、それぞれの家庭にあった方法を見つけて行くことになります。
また、昼間は失敗しなくなっても、夜のおもらしが続くことはよくあります。小学校に入る頃には自然になくなることがほとんどですので、幼児期にはあまり心配することはありません。寝しなに水分を飲まない、果物などを食べないなど、尿量を増やさないように注意して、もらされても困らないようにガードした方がよいでしょう。
トイレットトレーニングは、親にとって大きなストレスになりますが、子供にも大変なことなのです。親が怖い顔をしておむつばかり気にしていては、子供も楽しくありません。失敗しても再度チャレンジすればよいのですし、「いつかはトイレでできるようになる」ぐらいのおおらかな気持ちで望むことも大事です。