食欲がないときは?開く
食べることは生命を維持するための本能です。しかし、食欲は病気によるものだけでなく気分にも影響されます。元気な赤ちゃんでも、毎回同じ量のミルクを飲むわけではありませんので、あまり神経質にならないようにしましょう。飲む量にはばらつきがあるのが普通です。
大きいお子さんの場合は、精神的なストレスや心の問題はありませんか?大人でも落ち込んでいるときには食欲がありませんね。食欲のない状態は、一時的なものから慢性的なものまでありますが、食欲がない状態が長期間続くことは成長に悪影響を及ぼします。
注意点開く
- 食欲は、全身状態を把握する大事な情報です。熱があっても食欲があれば余裕をもつことができますし、逆に食欲がないときは要注意です(水分がしっかり取れていれば、さほど心配はいりません)。
- 「食欲がない」という症状に見えても、子供は他の症状を言えないでいる可能性もあります。「お腹が痛いの?」など声をかけてあげましょう。また、口の中にむし歯や傷などが無いかよく見てあげましょう。
- 赤ちゃんの場合、全く何も摂取しない状態が2回[6時間]程度続いたら[夜寝ている間は除く]、すぐにお医者さんへ見せたほうが良いでしょう。
外来受診時の説明ポイント開く
お医者さんとのコミュニケーションを大切に。お医者さんへ行く前に、以下のようなことをメモしておくと良いでしょう。なるべくこまめにメモを取っておきましょう。
- 具体的な量[ミルクや食事]はどの程度ですか?
いつもの半分なのか、1~2割程度か、まったく飲まない[食べない]のか - 熱はありますか?
- お腹は張っていますか?
- おしっこの回数や量は? 減っていませんか?
おむつの場合、間隔[時間]を決めておむつをチェックしましょう。また、おしっこの回数がわかりづらいので適宜おむつの交換をしましょう。 - 元気がなかったり、ぐったりした様子がありますか?
- ほおの内側、口びる、歯肉や舌に傷や腫れ、色の変化(赤くなったり、白くなっているなど)がありませんか?
- 慢性的に食欲がない場合は体重、身長の伸びなど成長具合をチェックしますので、母子健康手帳を持参するとよいでしょう。
対処のしかた開く
- 赤ちゃんの場合、ミルクを飲まなかったら他のものを試してみましょう。
- 果汁を飲み始めているお子さんなら、白湯(さゆ)や果汁を与えてみましょう。
- 好みが変わった可能性もあります。他のものをあげてみましょう。
[ミルクが嫌い、他のものを飲みたがっている、離乳食を食べたがっている、離乳食の味が好きではない など] - 熱を測ったり、他に症状がないか観察しましょう。
- お腹が張って食欲がないなど「便秘」が原因と考えられる場合、小学生以上であれば浣腸(かんちょう)をしてみてもよいでしょう。未就学児の場合は、医療機関に御相談ください。
- 夏場なら、赤ちゃんでも夏バテすることがあります。クーラーでの冷やしすぎも良くありませんが、大人が快適と感じる環境にしてあげましょう。
- 口の中に傷などがあると塩味、酸味や熱いものはしみますので、食事は薄味でぬるめの温度にしましょう。