夜尿症ってなに?
幼児期には、夜尿[おねしょ]がよくみられますが、学童期[小学校就学後]になっても夜尿[おねしょ]が続く場合には、いわゆる夜尿症(やにょうしょう)として、生活指導やお薬による治療などが必要となってきます。
緊急度は?
ありません。
かかりやすい月齢/年齢は?
学童期[小学校就学後]
かかりやすい季節は?
特にありません。
病気の特徴
学童期[小学校就学後]も夜尿[おねしょ]が続くようなら、夜尿症(やにょうしょう)を意識してみましょう。
原因・予防法・治療法
<主な原因>
- 夜間の尿量が多すぎる
寝る前の水分の取りすぎなど生活習慣が原因の場合と、夜間に脳から分泌される尿量を減らすホルモンの分泌不良が原因の場合があります。
- 膀胱容量が小さい
一晩の尿が多くないのに夜尿になってしまう場合で、昼間もトイレが近く絶対的な膀胱容量が小さい場合と、日中は十分に容量があるのに夜間のみ機能的に容量が小さくなってしまう場合があります。
まれではありますが、基礎疾患(腎奇形(じんきけい)、尿崩症(にょうほうしょう)、糖尿病、下部尿路疾患(かぶにょうろしっかん)、脊髄疾患、てんかんなど)を有している場合もありますので注意が必要です。
<予防法>
特にありません。小学校入学近くになっても、夜尿が頻回のときは、夕方以降の水分のとりすぎに注意しましょう。また、幼児期には、本人が尿意を伝える前にトイレに誘いすぎるのは控えたほうがよいでしょう。夜中に起こすのもおすすめできません。
<生活指導>
主に下記の内容です。
- 起こさない
夜中に起こしてしまうと、睡眠リズムが分断され、尿量をコントロールするホルモンの分泌が確立できない、夜間に十分に膀胱に尿を蓄積する習慣がつかないなど、夜尿を長引かせることにつながります。
- 水分の取り方を調整する
午前中に多めに水分をとり、夕方からは控えるといった水分リズムが望ましいです。塩分の取りすぎにも注意しましょう。
- 冷えに注意
秋から冬にかけて夜尿が悪化しやすい場合は、冷えの影響もあります。就寝前にゆっくり入浴する、腹巻をするなどの工夫も必要です。夏の夜間の冷房にも注意が必要です。
他には、飲み薬、点鼻薬、アラーム療法などがあります。お子さんごとの夜尿のタイプに従ってどの治療法が合いそうかで決めていきますので、かかりつけ医にご相談してください。
対処法・家庭でのケア
あせらず、叱らず、生活指導を実践してみても改善がない場合や、昼間にもおもらしがある場合は、お医者さんに相談しましょう。
<お医者さんにかかる前に、注意して観察しましょう。>
- 夜尿があった日数、週に何回、月に何回あったか
- 昼間に尿意が我慢できない、尿もれ、頻尿があるかどうか