りんご病ってなに?
りんご病とは伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)の別名でヒトパルボウイルスB19が原因のウイルス感染症です。症状としては、ほほに紅色の皮疹(ひしん)〔紅斑(こうはん)〕が現れます。また、風邪を思わせる症状や関節痛、全身倦怠感などが先行することもあります。
妊婦が感染すると、胎児に悪い影響が出る場合がありますので、産科の先生に相談しましょう。
緊急度は?
緊急度は健康なお子様は特に高くありませんが、溶血性貧血など特定の持病をお持ちのお子様は注意が必要なので担当医にご相談ください。また他の方に感染して流行を起こしたり、まれですが神経・心臓・血液等の病気を起こすこともあるので、かかりつけ医に診察を受けてください。
かかりやすい月齢/年齢は?
好発年齢は5~10歳です。流行期には未就学児や保護者なども感染します。
かかりやすい季節は?
流行は冬から春に多いです。
病気の特徴
病気の初めは無症状、あるいは発熱、頭痛、筋肉痛、疲れる等の症状が出ます。その後1週間して発疹が出ます。
特徴的な症状としては、頬にできる紅色の皮疹(ひしん)〔紅斑(こうはん)〕で、平手打ち様紅斑(ようこうはん)、りんご様紅斑(ようこうはん)、蝶形紅斑(ちょうけいこうはん)《蝶が羽を広げたような形》と表現されます。1~4日後には手足や胴体にも紅斑(こうはん)が出現し、2日程度経過すると不規則に退色してレース様、まだら模様に変化してきます。紅斑(こうはん)はかゆみや熱感を伴うこともあります。紅斑(こうはん)は、1~3週間程度で消えることが多いです。関節痛を訴えることもあります。
妊婦がりんご病にかかった場合は、ヒトパルボウイルスB19が胎盤を経由し胎児に感染すると、高度の貧血や心不全、胎児水腫(たいじすいしゅ)、胎児が死亡することもありますので、産科医による慎重な経過観察が必要です。
原因・予防法・治療法
ヒトパルボウイルスB19によるウイルス感染症です。
予防法は特にありません。
関節痛が強いときは鎮痛剤、かゆみが強いときはかゆみ止めを使用します。
対処法・家庭でのケア
関節痛やかゆみの有無について観察してください。
入浴はかまいませんが、熱い風呂に長時間入ると発赤が強くなってきますので注意してください。屋外で長時間日光に当たっても発赤が強くなってきます。
注意事項
ほほに発疹が出てきた時点では感染力はありませんので、登園、登校は可能です。