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こども医療ガイドは、子供の病気や発熱・怪我、子育ての情報が簡単に見つかる、東京都管轄のWebサイトです。

百日せき-解説-

基礎情報開く

百日せきってなに?

 百日せき菌の感染により起こる病気です。
 初めにせき、鼻水などの風邪症状が現れ、次第にせきがひどくなり、連続するせきとせきの後に息を「ヒュー」と吸い込む発作が数週間続きます。6か月未満の乳児では、チアノーゼや無呼吸発作、けいれんを起こすことがあるので注意が必要です。
 熱はあまり出ません。

緊急度は?

 症状により異なります。

かかりやすい月齢/年齢は?

 新生児期~2歳までに多いです。特に新生児期は病気が重くなることがあります。

かかりやすい季節は?

 一年中起こります。

病気の特徴開く

病気の特徴

 百日せき菌の飛沫感染(ひまつかんせん)[せき、くしゃみなどでうつります]により起こります。潜伏期間は平均7~10日間(5~21日)です。
 初めにせきや鼻水などの風邪のような症状が現れ、次第にせきがひどくなります。「コン、コン、コン」と連続的なせきをするようになり、せきの最後で一気に息を吸うため「ヒュー」という音がします。このようなせき発作は夜に多く、しばしばせきに伴って嘔吐(おうと)することがあります。6か月未満の乳児の場合は、このような特徴的なせき発作が出にくく、せきが止まらず顔色や唇の色が悪くなったり[チアノーゼ]、無呼吸発作、けいれんを引き起こすことがあります。
 通常は数週間程度でひどいせき発作はおさまりますが、その後も時々せき発作が出ます。
 感染から約2~3か月で完全に治ります。

原因・予防法・治療法開く

原因・予防法・治療法

 百日せき菌の感染により起こる病気で、予防接種(DPT-IPVワクチン[ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオの混合ワクチン])により予防できます。
 標準的には、初回接種として生後3~12か月の間に3回[3~8週間隔]接種し、初回接種終了後1年~1年半の間に追加で1回接種します。
 発症した場合、百日せき菌に効く抗生物質を使用します。
 チアノーゼや無呼吸、呼吸困難があれば入院治療が必要です。

対処法・家庭でのケア開く

観察することが大切です

 新生児や予防接種を打っていない乳幼児は注意しましょう。通常はひどいせき発作だけで、熱はあまり出ません。
 呼吸困難のサインと全身の状態を観察しましょう。

こんな症状が見られたらすぐにお医者さんへ

  • 呼吸が速い又呼吸の回数が多い
  • 呼吸が苦しそう
  • 鼻がふくれたり縮んだりする呼吸
  • 息を吸うときに首の正面やあばら骨の間がへこむ呼吸
  • 肩で息するような呼吸
  • うめくような呼吸
  • 呼吸が止まる
  • 激しくせきこむ・水分がとれない

※観察のポイントは、体温、せき、痰(たん)、呼吸、顔色、機嫌、嘔吐(おうと)、おしっこの量・色、食欲などです。

食事・水分は少しずつ与えましょう

 せき込んだときに一緒に吐いてしまうことがあるので、食事や水分はこまめに与えましょう。湯ざまし、麦茶、乳幼児用イオン飲料、経口補水液などがよいでしょう。

安静にしてせき込まないようにしましょう

 なるべく安静にして、せき込まないようにするのが大切です。苦しそうなときは、縦抱きになど上体を起こしてあげると、呼吸が楽になります。

外出は十分休養をとってからにしましょう

 学校保健安全法及び保育所における感染症対策ガイドラインにより、特有のせきが消失するまで、又は5日間の適正な抗生物質(こうせいぶっしつ)による治療が終了するまで出席停止となります。登園・登校時に、治癒証明書等の提出が必要になる場合が多いので、保育園や学校等に確認し、かかりつけ医に相談しましょう。

外来受診時の観察ポイント

 以下の点に注意をして、お医者さんに伝えましょう。メモをして行くとよいでしょう。 
母子健康手帳も忘れずに。

  • いつから症状が出だしたのか、その後の症状の経過は
  • 呼吸やせきの状態
  • 他の症状は[顔色、機嫌、吐いていないか]
  • 何か薬を使ったか[いつ、何を]、お薬手帳があれば持参しましょう
  • 水分、食事はとれているか

注意事項開く

注意事項

 大人が感染した場合は軽いせきが続き、子供への感染源となるので、マスクをするなどして子供にうつさないように注意しましょう。

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