腸重積(ちょうじゅうせき)ってなに?
腸の中に腸が入り込んで重なってしまう病気で、はまり込んだ腸が締め付けられ出血したり、腸が壊死してしまう緊急処置を必要とする疾患です。
緊急度は?
緊急でお医者さんに受診してください。(救急車を呼んでください。)
かかりやすい月齢/年齢は?
生後数か月から2~3歳の子にみられます。特に乳児に多いです。
男の子の方が女の子の2倍から3倍多く起こります。
腹痛、嘔吐(おうと)、血便が3大症状です
はじめは不機嫌に泣いたり、おさまったりをくり返します。
- 腹痛・・・ほとんどにみられますが、乳児では不機嫌に泣くようになります。はじめのうちはおさまったりまた続いたりのくり返しです。こんな状態がみられたら急いでお医者さんに連れて行きましょう。
- 嘔吐(おうと)・・・はまりこんだ腸のため、食べものが腸を通らなくなり、突然吐くこともあります。はじめは胃の中にあったものですが、そのうちに緑がかった液になることがあります。
- 血便・・・はじめはあまり出てきませんが、時間がたつと肉眼でわかるものが出てきます。いちごのジャムのようなものもあります。こんな便がみられた場合、急いでお医者さんに連れて行きましょう。
- ショック・・・蒼白(そうはく)でぐったりしている。
診断はお腹にしこりがあるか触るほかに、超音波検査やレントゲン、腹部CTも使用されます。
原因・予防法・治療法
風邪や下痢症状が先に現れることがあり、原因はアデノウイルスやロタウイルスの感染などといわれますが、いまだはっきりしていません。
予防方法もわかっていません。
治療は非観血的整復[ひかんけつてきせいふく](腸の肛門側から圧をかけ、重積腸管の先進部を徐々に押し戻す)をして重なった腸を戻します。これでも元に戻らなければ緊急手術が行われます。
対処法
早く診断をして、早く処置する必要のある病気です。もし腸重積(ちょうじゅうせき)かもしれないと思ったら、とにかくすみやかにお医者さんに行きましょう。