SIDSの予防
乳幼児突然死症候群(にゅうようじとつぜんししょうこうぐん)[SIDS]は、それまで元気だったお子さんが、寝ている間になんの前触れもなく突然亡くなってしまう、原因不明の病気です。生後2か月から6か月に多く、稀に1歳以上でも起こることがあります。
これまでの研究で、時期としては、冬季に、時間帯としては早朝から午前中に多く、また、男児、早産児、低出生体重児、うつぶせ寝、両親の喫煙、人工栄養児で多いことが分かっていますがいずれも直接の原因ではありません。
以下のようなことを家庭内で気をつけることで、その発症リスクを減らすことができます。赤ちゃんの健康を守るために積極的に実行しましょう。
- うつぶせ寝は避ける
赤ちゃんを寝かせるときは、あおむけ寝にしましょう。ただし寝返りを打てるようになった赤ちゃんが、自力でうつぶせになって寝ているのは心配いりません。
また医学上の理由から、医師がうつぶせ寝をすすめる場合もあるので、このような時は医師の指導を守りましょう。赤ちゃんを一人にせず、枕やぬいぐるみを赤ちゃんのそばに置かないようにしましょう。 - たばこは止める
家庭内での喫煙をやめましょう。喫煙は赤ちゃんだけでなく、胎児にも影響がありますので、妊娠中から、身内の人全員で心がけるようにしましょう。 - できるだけ母乳で育てる
母乳で育てられる赤ちゃんは、ミルクで育てられる赤ちゃんに比べてSIDSの発症リスクが低いことが報告されています。ただ母乳の出方には個人差がありますし、母乳で育てられないこともあります。ミルクで育てる場合も、できるだけ赤ちゃんを抱っこしてミルクをあげましょう。